健康寿命

次々と襲来する台風で湿度が高く 蒸す 蒸す・・・そんな日であった。
半世紀頑張った美容院経営の彼女が入院されたと聞いて 友3人でお見舞いに行ってきた。

女で一つで子供二人を育て上げた彼女 夫とはよく言う”髪結いの亭主”であったようで彼女は早い時期からシングルマザーで頑張った!

その彼女も早い頃から 認知症が怖い 変だ変だと 騒いであちこちと随分医者通いをしたはずなのに・・・
どんなに進んだ医学でもこればかりはどうにもならないだろうか?
その母親も認知症には早すぎる歳で罹患したと嘆いていたことが DENの遺伝子を貰ったのかと頷けた。

私も近くの住まいだったのでこの美容院の柱 一本分ぐらいは 私が・・・と大笑いするほど 美容院への回数も足を運んだ。
折に触れて同じ歳頃のこともあり いっぱい いっぱい話をして夢もみた 旅もした いい思い出も浮かんでくる。

高齢になってまだしっかりしているうちにと 長年のお礼の意味にと 友と3人で 彼女のおごりで旅にも連れて行って貰ったこともあったなぁ〜
今ならまだしっかりしているから・・・・と 出掛けたことも あったっけ。

息子さんから「お母さんももう今回の入院で終わりになるかも知れない」・・と 言っている・・・と聞いた。
認知症を患って閉店してからというものは どのようなお付き合いの程度がいいのか 随分と迷い 考え 難しい選択だと悩まされた日々
もし自分だったら 変わった姿に会いたくない、どの程度の認知症なのかと 尋ねることも儘にならないから 結局は避けて 逃げている自分
迷惑だろうから? と ここ数年悩み続けて会いに行くことはなかった。

この「最後かも知れない」・・・という 言葉に迷いはなく病院まで友と3人でお見舞いに出かけた。

声掛けにもしっかりとした反応はなく ただただ 長年の客商売での にこやかな 作り笑顔だけだった。
果たして嬉しいのか 悲しいのか 恥ずかしいのか一言も言うこともなく 全く何も判らないままの彼女であったこと。

看護師さんに聞いてみたら ”何も判らない” が 本当だと思う!・・・と。
あんらぁ〜〜〜絶句!

こちらの一方的な自己満足の気持ちからのお見舞いかも・・・と 友3人とも話した何ともすっきりしないお見舞いであった。
何も判ら無くなれば 辛くも悲しくもない それから逃れるのが認知症だとも・・・果たして 何が?かは 判らないけど
誰もがやってくる終末期をどのようにしたらいいか

健康で自由があって 思うようなことができればほんとうに有難い日々なのかと折に触れて思う。

長生きは関係ない 健康寿命だけが私の今の願いなのである。

2016/9/9 up